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永井 泰樹; 川端 方子; 佐藤 望; 橋本 和幸; 佐伯 秀也; 本石 章司*
Journal of the Physical Society of Japan, 83(8), p.083201_1 - 083201_4, 2014/07
被引用回数:10 パーセンタイル:57.84(Physics, Multidisciplinary)High thermo-separation efficiencies of about 90% and 70% have been obtained for the first time for Tc from molten MoO samples containing Mo with thicknesses of 4.0 and 8.8 mm, respectively, by repeated milking tests. Mo was produced with Mo(,2)Mo by using neutrons from H(,)He. The thermo-separation efficiency was determined by measuring the 141 keV -ray yield of Tc within the molten MoO samples with a radiation detector as a function of the furnace temperature and time. The diffusion coefficients of Tc in the molten MoO samples were estimated in order to help understand the Tc release mechanism. The present result solves a long-standing problem of decreasing the separation efficiency of Tc from MoO while increasing the sample mass or repeating sublimation in thermo-separation, and will bring a major breakthrough to obtain high-quality Tc from MoO irradiated by accelerator-neutrons (protons) or reactor-neutrons.
R.M.Lambrecht*; 関根 俊明; H.Vera-Ruiz*
IAEA-TECDOC-1065, p.75 - 85, 1999/02
核医学診断に有用なTcの親核種であるMoを原子炉ではなく、加速器の陽子ビーム照射による製造について検討した結果を報告する。Mo(p,pn)Mo反応の実験的励起関数、及びMo,Tc,Nbを生成する各種核反応の理論的励起関数を用いて、収量と放射化学的純度について考察した。なお、理論的励起関数はALICEコードによった。結果として、陽子ビームによるMo/Tcジェネレータの生産は原子炉の核分裂による生産に比して有利ではないと考えられる。
R.M.Lambrecht*; 関根 俊明; H.V.Ruiz*
Applied Radiation and Isotopes, 51(2), p.177 - 182, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:34.81(Chemistry, Inorganic & Nuclear)ALICEコードを用いて、Moの陽子照射によるNb,Mo,Tc同位体の生成の励起関数を計算した。ALICEによれば、Mo(p,pn)Mo反応の断面積の最大値は約100mbであって、Moの高濃縮ターゲットにmA級の強いビームを照射すると50MeVから30MeVまでエネルギーを失う間に数mCiのMoを生成すると予測される。ALICEではMo(p,2p)NbMo反応のNb核異性体生成比は計算できないが、Nbの生成はMoの製造への寄与は小さいことが判明した。このような計算や実験結果に関する考察から、MoTcジュレータの加速器による生産は、原子炉での核分裂による生産に取って替わるような有利な方法ではないと考えられる。
棚瀬 正和; 長谷川 良雄*; 蓼沼 克嘉*
Isotope News, 0(509), p.6 - 9, 1996/10
Mo(Mo)に対し大きな吸着能を持つ新しい吸着剤を合成し、Tcの溶離性に優れた高性能のTcジェネレータを開発した。Zr化合物とイソプロピルアルコールを加熱して得られるその吸着剤は、1gで200mgのMo(Mo)を吸着することができた。また、この吸着剤で作製したジェネレータからTcが2~3mlの生理食塩水で、約200時間後でも80%溶離され、親核種Moの混入も0.1%以下と極めて優れた性能を示した。この開発により、現在一般に行われているウランを使ったMoの製造法が、非常に簡単な工程で実施できる天然のMoからの製造への転換が期待できる。
阿部 俊彦*
Isotope News, 0(508), p.12 - 15, 1996/09
1995年2月以来滞在している標記センターの概要を紹介する。センターの所在するPUSPIPTEK研究開発団地、センターの含まれるスルポン原子力研究センターについて簡単に述べ、次いでセンターの沿革、人員、組織、予算、施設の規模を説明した。研究開発の内容について、主建屋における原子炉中性子によるRIの製造及び放射性医薬品の生産、サイクロトロン棟における荷電粒子によるRIの生産及び製品の品質管理の順に記述した。放射線管理について簡単に触れたのちRI生産事業その他インドネシア原子力庁の生産部門の民営化の進展状況の概要を述べた。
長谷川 良雄*; 西野 瑞香*; 竹内 剛敏*; 石川 幸治*; 蓼沼 克嘉*; 棚瀬 正和; 黒沢 清行
日本化学会誌, 0(10), p.888 - 894, 1996/00
Tcは核医学の分野で診断のため世界で幅広く利用されている。そのTcは、通常、親核種であるMoを吸着させたジェネレータから得られる。ここでは、その吸着剤として、低い比放射能のMoにも使用できるMo吸着能の極めて高いジルコニウム系無機高分子吸着剤の合成を試みた。ジルコニウム系無機高分子として、四塩化ジルコニウムのみ、および四塩化ジルコニウムとポリビニルアルコール、イソプロピルアルコールなどとの反応により五種類合成した。これらをアルゴン中で熱処理して吸着剤とした。熱分解過程の検討から各吸着剤の構造を推定した。また、これら吸着剤のMo吸着能は、その構造中のジルコニウム原子に結合した塩素原子数に依存することを明らかにし、吸着剤中で隣接する2個のZr-Cl結合とMoOの反応で生成する化学結合によるものと推定した。特に四塩化ジルコニウムとイソプロピルアルコールから合成した吸着剤は高い吸着能(200mg/g吸着剤)を示すことが分かった。
山林 尚道
Isotope News, 0(483), p.38 - 39, 1994/09
日ロアイソトープ・放射線医療利用セミナー(5月16・17日)がロシア原子力省I.A.オホーチナ女史を団長とする4名を迎え、日本側5名の講演と共に東京で開催された。ロシアにおける医療用RIの生産は、旧ソ連崩壊後90%が残り、約50の研究所、企業が研究・生産に関与し、その生産量は1970年から1990年で3倍に伸び、輸送額は1千万ドルとなり、1992年にはさらに6割の増加をした。ラジオイムノアッセイは他の共和国に残り輸入している。ロシア原子力省が6地域10施設を総括し、民事転用を進めている。今回は、オブニンスク物理エネルギー研究所、「マヤク」生産合同、ジミトロワグラード原子力科学研究所での濃縮安定同位体、TRU(Cf、Pu、Es等)、核分裂生成RI(Mo、Sr、I等)及び高比放射能Co、Gd、Ir等の放射性薬剤及び治療用線源生産と利用の報告があった。
池田 裕二郎; E.T.Cheng*; 今野 力; 前川 洋
Nuclear Science and Engineering, 116, p.28 - 34, 1994/01
被引用回数:6 パーセンタイル:52.28(Nuclear Science & Technology)脳や肝臓の癌の診断で有効なTcの親核であるMoの需要は年々増加している。Moは核分裂生成物の分離あるいはMo(n,)Mo反応を用いて製造されているがその比放射能は高いものではない。そこでFMIF,ESNIT等の材料照射用強力中性子源の有効利用としてTc(n,p)Mo反応を用いた高比放射能Moの製造が検討されている。本研究では上記概念の成立性検討の基礎となる14MeV近傍の断面積を放射化法で測定するとともに、長寿命放射性核Tcの核変換反応(n,),(n,n)の断面積も同時に測定した。REAC2コードを用いたFMIFでのMo製造の試算では現在の試料需要価値を仮定すると年間12M$の利益が見込まれる。しかしながら、REAC2では反応断面積40mbを用いており、本実験データ、14mb、に基づく限り3倍程度の過大評価となっている。しかしながら、高比放射能Moの提供及び中性子源の有効利用の観点からこの概念の成立性は高いと結論できる。
土谷 邦彦; 相沢 静男; 竹内 宣博*; 鈴木 康明*; 長谷川 良雄*; 掛井 貞紀*; 荒木 政則
no journal, ,
JMTRの産業利用の一環として、医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,)法(放射化法)を用いたMoの製造を計画している。日本はこのMoを全量海外からの輸入に依存している。2013年、JMTRを用いた放射化法によるMo国産化製造に関する高度化研究がつくば国際総合戦略特区のプロジェクトとして採用され、日本のメーカと共同でR&Dを行っている。R&Dの主な項目は、(1)MoOペレットの製造技術開発、(2)Tcの抽出・濃縮、(3)Tc溶液の標識試験及び(4)Moリサイクルである。本発表では、これまでに得られたで得られた成果及び今後の計画について報告する。
土谷 邦彦; 西方 香緒里; 木村 明博; 石田 卓也; 竹内 宣博*; 小林 正明*; 河村 弘
no journal, ,
放射化法によるMo/Tc製造開発の一環として、プラズマ焼結法による高密度MoOペレット(目標焼結密度: 9095%T.D.)の製造方法に着目し、(n,)法による照射ターゲットの製造技術開発を行い、MoOペレット製造特性に与えるMoO粉末の影響及び開発した高密度MoOペレットの照射特性を調べた。この結果、焼結温度がMoO粉末特性(平均粒子径及び2次粒子の存在)に影響していることが分かった。次に、照射済MoOペレットの照射後試験により、低中性子照射量では、照射済MoOペレットの粒子径は、未照射MoOペレットと比べほぼ同程度の大きさであること、結晶構造に大きな変化がないことが分かった。さらに、溶解したMo溶解液中のMo放射能を測定し、Mo生成量評価には全中性子エネルギーを考慮する必要があることも分かった。
川端 方子*; 橋本 和幸; 本石 章司*; 佐伯 秀也*; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 竹内 宣博*; 永井 泰樹
no journal, ,
Moを親核とするTcは、70-90万件/年の核医学診断で用いられているが、近年、海外からの輸入危機を経て、将来における国内安定供給への対策が議論されてきた。加速器中性子を利用したMo製造とTc熱分離は、連続高効率分離が可能であり、我々は、国産化が可能な新製造法として研究を進めてきた。熱分離後のTcは、装置内石英管に凝縮しており、これを洗浄及び濃縮して少量の生理食塩水に溶解した化学形(TcO)にすることが必要である。これまでは濃縮に用いるアルミナへのTc吸着を要するため、低濃度(0.1mM)のNaOH水溶液で洗浄を行ってきたが、洗浄効率が不安定で収率に影響していた。そこで、本研究では、0.1M NaOH水溶液でTcの洗浄を行い、陽イオン交換カラムでNaOHを中和した後、アルミナカラムでTcを濃縮する方法を試みた。その結果、NaOH濃度を500-1000倍にしたことで、Tcの洗浄効率が従来(50-90%)から向上し、安定的に95%以上を達成、アルミナカラムにおける濃縮回収と合わせて90%を得た。熱分離効率90%と合わせて、本熱分離システムでのTc分離収率は、80%を超えることが明らかになり、熱分離システムとしての有効性が示された。
藤田 善貴; 関 美沙紀; 藤原 靖幸*; 鈴木 達也*; 吉永 尚生*; 武内 伴照; 中野 寛子; 堀 順一*; 末松 久幸*; 井手 広史
no journal, ,
Mo製造方法に関して、高濃縮ウランの利用低減や核分裂生成物の処理等の観点から放射化法((n, )法)による研究開発を進めている。(n, )法で生成されるMoの比放射能は極めて低いため、Mo/Tcジェネレータに適用するには、Mo吸着容量の大きなアルミナが不可欠である。また、得られるTc溶液は放射性医薬品基準で定められた基準値を満たす必要がある。本研究では、原料の異なる3つのアルミナを、現行のジェネレータに使用されている形状のカラムと細長い形状のカラムにそれぞれ充填して、カラム形状がTc溶液の特性に及ぼす影響を調べた。その結果、細長いカラム形状は、Mo添加量の少ない条件と同等のMo/Tc比が得られることを明らかにし、カラム形状の最適化によりMo吸着容量を向上しつつTc溶液の品質改善できる可能性を見出した。
千葉 悠介
no journal, ,
日本は多くの医療用RIを海外に依存している。医療体制の安定化の観点から国産化を実現するため、原子力委員会は2022年5月31日に「医療用アイソトープの製造・利用に関するアクションプラン」を策定した。このアクションプランは「JRR-3を活用して、Mo-99/Tc-99mの国内需要の約30%を製造・供給する」ことが目標の1つとなっている。JRR-3は2011年の東日本大震災後、新規制基準に対応するために運転を停止していたが、2021年2月末に運転を再開した。JRR-3は中性子ビーム実験、原子炉材料の照射試験、核変換による医療用放射性同位元素やシリコン半導体の製造など、複数の利用施設を有している。原子力機構は、JRR-3の性能を有効に活用し、中性子捕獲法によるMo-99の製造技術の確立を目指す。2025年に実証試験を完了し、Mo-99の国産化の見通しを立てる予定としている。本稿では、実証試験の取り組みを紹介する。